書籍の紹介とひと口メモ。
この書籍で見つけた台詞。
ポチップ
ひと口メモ。
考えてみればみるほどこの言葉は深い。深すぎる。
私たちは普段、良いものはどんどん真似てみる。もしくは芸事の中でも 「守破離」 にもあるように、真似ることから始まるという理屈を教わってきました。あなたもそうかもしれません。
逆の立場からすれば、そうやって真似されるようになったらある意味一流の証なんて台詞もあるほどです。かつてファッションデザイナーのシャネル氏もどんどん真似てくれと。
ただ今回の大山氏の言葉も含めてその言葉の裏側には、うわべの形は真似て繕うことが出来ても、真髄にあたる部分――精神性や理念、あるいはそこに辿り着いた歴史や過程は真に真似することは無理だよと言われているようにも思えてしまいます。強固な自信も感じますね。
実際本書の中でも、ビジネスモデルやシステムは真似されても、そこまでは真似出来ないので心配は要らないと。またそこまでやらないといけないと。
大山康晴氏は昭和を代表する将棋棋士。その強さは格別なものでした。そんな無類の強さを誇った彼だからこそ、その根底にはそんな想いがあったのかもしれません。真似する側・される側の関係性、そしてそのリスクについて考えさせられる文との出会いでした。
今回の偉人の名文のおさらい。
誰も私の将棋をまねできなかった。
大山康晴 (Yasuharu Ōyama)
まねされるような強さは本物ではない。